4月5日の美人の日本語は
「花明かり」です。
桜の花が満開で、まわりがほの明るく感じられることです。
夜桜も美しいですね~
朗読に出てくる、世阿弥の「花」。
ひとつには珍しさや意外性です。
よく知られている「秘すれば花」という言葉。これは秘伝というものは、知られてしまえば大したものではなく、隠されているからこそ、それを使ったときに意外性が生まれて花となる。ということです。
さらに、「秘伝がある」ということすら知られると、それを使って面白いことをやるのだろうと、観客に思われてしまい効果が薄れるとまで言っています。
私もナレーター、役者として、一つひとつの演技の意味を語るのは野暮で、感じ取ってもらえないのであれば力不足なんて思っていますが、実際のところ公演では演出家が公演後に語る、アフタートークのある回が人気だったりします。
レッスンであったり、ライブ配信でナレーションについて語ったりすると、そんなことを考えているとは知らなかった、ナレーションの聴き方が変わった、より楽しめるようになった、という声もいただきます。
世阿弥の時代から、役者も観客も進化して、ただただ「秘すれば花」ということではなくなっているのです。
でも、全てを語ってはいないかもしれませんよ?
目には見えない秘めたものが、花明かりのようにぼんやりと周りを照らしているのかも。
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