4月30日の美人の日本語は
「立往生」です。
旧暦の4月30日は、源義経が、再三にわたる源頼朝の要求に屈した藤原泰衡に襲撃されるという、「衣川の戦い」で自刃した日です。
500騎の敵に対して、義経方は武蔵坊弁慶をはじめとするわずか10数騎。
義経が籠もる堂を守って、孤軍奮闘、最期は立ったまま往生を果たした弁慶の話は、日本人なら知らない者はいないといってもいいでしょう。
これより少し前、義経最期の地、奥州へ逃れる途上の加賀国は安宅の関を越えるときの物語が「勧進帳」です。
市川宗家のお家芸、歌舞伎十八番のひとつとして有名です。
そして、ナレーター、役者が稽古する「外郎売」もこの歌舞伎十八番のひとつなのです。
「外郎売」は曾我兄弟の仇討ちにまつわる物語で、義経が自刃した数年後、同じく鎌倉時代のできごとです。
忠義の物語は、昔から胸を打つものがありますね。立身出世よりもこちらの方が人気なのは、日本人ならではなのでしょうか?
忠義と見せかけた依存関係が、日本の競争力を奪っているような気もするんです……。
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