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3/21 阿吽(あうん)

  • 執筆者の写真: Yoshiteru Yamada
    Yoshiteru Yamada
  • 2022年3月21日
  • 読了時間: 1分

3月21日の美人の日本語は

「阿吽」です。


古代インド、サンスクリットの悉曇文字(梵字)、ア・フーム(a-hū)を音写したものです。


口を大きく開けた最初の音と、口を閉じた最後の音なので、「阿吽」は宇宙の始まりから、終わりまで全てを表す言葉とされました。


新約聖書 ヨハネの黙示録には、神が「アルファであり、オメガである」というくだりがあります。


太古から東洋でも西洋でも、文字や言葉というものは、神秘的な力も宿す大切なものと思われていたんですね。


この阿吽を初めとする悉曇はインドの言葉ですから、中国や日本においては外国語です。中国では南北朝の時代から研究され、唐代には語学としても盛んに研究されたそうです。


そしてその頃、遣唐使として中国へ渡った最澄や空海によって、日本にもたらされます。真言・陀羅尼を元の音声のまま唱えるため、日本でも音声学的に研究され、しだいに中国語も加わり学問の体系が整理されていったそうです。


するとその反動として、国語研究の機運が興りました。


なんと、古代インドの言葉に端を発して、日本の語学研究の基礎が築かれたのです!


「阿」から「吽」へ至る道は、なんとも不思議で、無駄なものなんてないんだなあと思わされます。

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