2022年4月30日

4/30 立往生(たちおうじょう)

4月30日の美人の日本語は

「立往生」です。

旧暦の4月30日は、源義経が、再三にわたる源頼朝の要求に屈した藤原泰衡に襲撃されるという、「衣川の戦い」で自刃した日です。

500騎の敵に対して、義経方は武蔵坊弁慶をはじめとするわずか10数騎。

義経が籠もる堂を守って、孤軍奮闘、最期は立ったまま往生を果たした弁慶の話は、日本人なら知らない者はいないといってもいいでしょう。

これより少し前、義経最期の地、奥州へ逃れる途上の加賀国は安宅の関を越えるときの物語が「勧進帳」です。

市川宗家のお家芸、歌舞伎十八番のひとつとして有名です。

そして、ナレーター、役者が稽古する「外郎売」もこの歌舞伎十八番のひとつなのです。

「外郎売」は曾我兄弟の仇討ちにまつわる物語で、義経が自刃した数年後、同じく鎌倉時代のできごとです。

忠義の物語は、昔から胸を打つものがありますね。立身出世よりもこちらの方が人気なのは、日本人ならではなのでしょうか?

忠義と見せかけた依存関係が、日本の競争力を奪っているような気もするんです……。